マスクによる「かくれ酸欠」とは。頭痛や眠気を感じたときの対処法
2023.04.07マスクのこと
長時間マスクを着用していると、「酸欠」のような息苦しさや、頭痛などといった体の不調を感じる方もいるのではないでしょうか。酸素不足は、眠気や肩こりなど全身に影響を与え、気づかないうちに体に負担がかかっている可能性も。そのような状態を「かくれ酸欠」と呼びます。
今回は、マスクが原因で引き起こされる「かくれ酸欠」の症状について詳しく解説します。あわせて酸欠状態を改善するための対策もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
マスク生活が引き起こす「かくれ酸欠」
日常生活の中で、気づかないうちに体内が酸欠状態になっていることを「かくれ酸欠」と言います。かくれ酸欠の原因には、口呼吸や浅い呼吸などさまざまな原因がありますが、コロナ禍のマスク生活が影響している場合も少なくありません。鼻と口がマスクに覆われていることで、マスク内に二酸化炭素の増えた呼気がたまりやすく、血液中の酸素濃度が下がってしまう可能性が指摘されています。
かくれ酸欠は自覚しにくく、気づかないうちに症状が進行していることも。全身の働きに欠かせない酸素が不足すると、心身にさまざまな不調が現れるため注意が必要です。
(参考:協会けんぽ『全国健康保険協会ホームページ』)
【症状別】酸欠が及ぼす心身への影響
酸素不足が続くと、心身にどのような症状が現れるのでしょうか。酸欠が引き起こす症状について詳しく解説します。

<症状1>酸欠が引き起こす「頭痛」
頭痛には、肩凝りやマスク着用による蒸れなどさまざまな原因がありますが、その一つに酸欠も含まれます。酸欠の状態が続くと、脳は血管を拡張することで酸素をより多く供給できるように補おうとします。このような身体の反応によって、血管の周りにある神経が刺激されることなどから慢性的な片頭痛の症状が現れることも。原因である酸欠とマスク着用との関連性から「マスク頭痛」とも呼ばれています。
(参考:協会けんぽ『全国健康保険協会ホームページ』)
【関連記事】マスク頭痛の原因とは?治し方や頭痛を予防するための対策を紹介
<症状2>血流の悪化による首や肩の凝り
酸欠による血流の悪化が原因で、首や肩の凝りといった症状が現れることもあります。凝っているという自覚がなくても、首や肩のあたりにだるさなどを感じる方もいるでしょう。肩凝りをかばうために姿勢が悪くなると、深い呼吸がしにくくなり、さらに酸欠状態が進んでしまう可能性もあります。
<症状3>酸欠から自律神経が乱れることによるイライラやめまい
脳に十分な酸素が行き渡らないと、不安感やイライラなどのストレスを感じやすいと言われています。また、慢性的な酸欠状態や心身の不調に関連して、自律神経のバランスが乱れるという2次的な症状も招きやすくなります。
暑いときに汗をかくなど、意思と関係なく身体の機能をコントロールしている自律神経ですが、正常に機能しなくなると頭痛、動悸、めまいなどの症状が現れることがあります。
自律神経の不調は人によってさまざまな症状があり、急に息苦しさを感じることや、夜に眠れなくなる場合もあるでしょう。このことがさらに精神的な不安定さを招き、悪循環に陥りやすくなります。
<症状4>酸欠が影響する「眠気」
酸欠状態が続くと集中力が落ち、眠気を感じることがあります。これは、脳への酸素の供給が足りていないことが原因の一つと考えられています。睡眠時間は足りていても日中に「眠い」と感じたり、あくびが何度も出たりといった症状が見られることもあるでしょう。
(参考:山梨県厚生連健康管理センター『隠れ酸欠!呼吸を整え心も体もリラックス』)
かくれ酸欠を改善!自分でできる対処法
かくれ酸欠は、呼吸が浅くなってしまいやすいことが原因の一つと考えられています。呼吸方法は、普段の生活のなかで少し注意したり、軽いストレッチを取り入れることで改善していくことが可能です。
ここでは、深い呼吸を行えるようにするためのおすすめのストレッチ方法や、日常生活で気をつけるポイントをご紹介します。
呼吸筋をほぐすストレッチをする
深い呼吸へと改善するため、ストレッチで呼吸筋を柔らかくほぐしてみましょう。呼吸筋とは、胸周りの伸縮や姿勢を保つ働きをするなど呼吸に関わる筋肉の総称で、20種類以上存在します。
ここでは、肩、胸、背中に分けて呼吸筋をほぐすストレッチをご紹介します。なお、ストレッチで痛みを感じたら無理をせず、すぐに中断してください。
・肩のストレッチ
(1)立った姿勢で足を肩幅に開き、息を吸いながら肩を上げます。
(2)息を履きながら肩を後ろに回し、元の位置に戻します。このとき、後ろに向かって大きく回すことがポイントです。
(3)1~2を3回ほど繰り返しましょう。
・胸のストレッチ
(1)立った姿勢で足を肩幅に開き、左右の手を背中の後ろで組みます。
(2)息をゆっくり吸います。
(3)息を吐きながら、組んだ手を斜め下に伸ばしていきます。このとき、左右の肩甲骨をしっかり寄せることがポイントです。
(4)1~3を3回ほど繰り返します。
・背中のストレッチ
(1)立った姿勢で足を肩幅に開き、膝を軽く曲げます。
(2)左右の手を胸の前で組み、背中を丸めて、息を吸いながら腕を前に伸ばします。このとき、大きなボールを抱えるイメージで行うとよいでしょう。
(3)息を吐きながら、腕を元の位置に戻します。
(4)1~3を3回ほど繰り返します。
ストレッチを行うときは、一つひとつの動作をゆっくり行うことがポイントです。呼吸は鼻から吸い、口から吐くように意識しましょう。
ストレッチを毎日継続することで少しずつ呼吸筋が柔らかくなっていきます。どこでも気軽に行なえて、リフレッシュにもなりますので、眠気や疲れを感じたときなどにも試してみてはいかがでしょうか。
(参考:独立行政法人環境再生保全機構『呼吸筋ストレッチ体操で息苦しさを改善しよう』)
息を吐くことを意識する
深く息を吸うためには、まず肺の中の空気を吐くことが大切です。年齢が上がるにつれて、息を吐いた後の肺に残る空気の量は増えていくと言われています。意識的に、肺の中の空気を吐き切るように気をつけてみましょう。大きな声で歌うことも、自然と息を長く吐くことができるため、おすすめのトレーニング方法です。
姿勢に気をつける
背筋をまっすぐ伸ばすように、よい姿勢を意識することも浅い呼吸の改善に役立ちます。パソコンやスマホを操作しているときなど、つい前かがみになってしまう方も多いかもしれません。猫背や前かがみの姿勢だと、呼吸が浅くなりやすいと言われています。
空気を深く吸って吐き出すためにも、胸を張って背筋を伸ばすことを日常生活のなかで意識しましょう。
【関連記事】「マスク疲れ」の原因は?身体への影響や疲れた時にできる対処法
【高機能マスク】AIR M1でかくれ酸欠の対策を

マスクによるかくれ酸欠の対策に、通気性に優れた「AIR M1(エアーエムワン)」がおすすめです。AIR M1のフィルターには、日本唯一の繊維学部を持つ信州大学と共同開発したナノテク繊維素材「NafiaS®(ナフィアス)」が使用されており、呼気がこもりにくいことが特徴です。
頭痛の一因でもある、マスク内の蒸れを大幅に軽減し、長時間つけていても息苦しさを感じにくいマスクです。ランニングやトレーニングジムなど、運動するシーンにも適しているでしょう。薄くて軽く、高い通気性を持ちながら、微小粒子捕集効率99%とブロック機能も抜群です。この機会に是非お試しください。
自分にあった対処法でかくれ酸欠を改善しよう
気づかないうちに陥ってしまうかくれ酸欠には、マスク生活や浅い呼吸などが背景にあります。酸欠状態は、血行や精神面にも悪影響を与えるだけでなく、2次的な症状も招き、全身に不調が広がっていく場合もあるでしょう。
浅くなってしまう呼吸は、凝り固まった筋肉をストレッチでほぐしたり、姿勢を意識することで徐々に改善していくことができます。長時間マスクをつけるときは、通気性に優れていて呼吸のしやすいマスクを選ぶことも大切です。それぞれ自分にあった対策を試し、健康づくりに役立ててみてはいかがでしょうか。